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Plaudite.【オリジナル曲】
オリジナル曲を作ったのですが元ネタが分からないと余計意味不明な気もしたので、いや自分でも意味不明レベルにぼかしたのですがネタは分かった方がまだおもしろいと思うのでメモを残します。

(自分はソニーのイヤホンとヘッドホンぐらいしか使わないので編集時普通に聞こえてましたが、もしかして安いイヤホンだと音が全然聴こえない可能性があります。スマホで試しに聞いて見たら音がよく聞こえなくてびっくりしました。良かったらPC推奨です。)

https://www.nicovideo.jp/watch/sm37105871

「Plaudite.」はラテン語で「拍手御喝采を。」って意味です。ローマの喜劇で幕引きに際して舞台の上から観客に向かって言うことば。多分よく古い作品を読書される方は聞き馴染みがあるかもしれませんね。
喜劇です。つまりお遊びです。読みはプラウディーテ、かと思うのですがどうかなぁ。ラテン語長母音警察の方、出動願えませんか。
(eを付けて命令形になるのでしょうね。ロシア語でも(t)eで終わる方が丁寧な命令形になるし、フランス語でもそうでしたので面白いですね。ラテン語は現代語のふるさとですから色んな聞き覚えがあります。私が大学時代講義を受けたのは(そんなに大したものでありませんが)古代ラテン語でして、ラテン語にも中世、近世?で違ったりするので一概には分かりません。)


ネペンテスは忘憂の酒とも訳して、『オデュッセイア』に出ていたと思います。他にも多分頻出するんじゃないですかね。お酒はいいですよね。
ねてなおるならねぺんてす。は完全に語感のノリです。

「それともどうかな、哲学することとは、……」はソクラテスの言葉。

デクラマティオdeclamatioは修辞学で学ぶ練習弁論のことです。昔、ローマやギリシャでよく口の立つ人が、大衆に向かって演説をしている所が思い浮かぶ(カエサルとかアントニウスとか)とおもいますが、それです。より人に感動を与えるようにしゃべるにはどうすればいいか、っていう練習です。大人(教養人)として不可欠の一技能みたいに見られてたらしい。
一応調べましたが、広辞苑によるとアリストテレスの「修辞学」に始まるらしいです。言われればそんな気もしてきます。

「お見た目だけ繕えばよいのなら山羊なんぞプラトンそのもの…」みたいな諷刺はどっかにあったんですよね~、あったな~と思いつつおもしろいので使ってみました。エラスムスか誰かが引用していませんでしたっけ。

四文字(テトラグランマトン)はギリシア語。用例は一つでないので、別にどう解釈してもらっても大丈夫です。有名なのはヘブライ語で神を表す四文字を指す意味ですが余りそういう意図はありません。
あと、一般的にはテトラグラマトンです。そのままの綴りっぽく読ませてみました。メロディの都合で意味はありません。

オムニバスな感じで色んなテーマをごちゃまぜにしています。
信心が功績に対するものなのか、自分が先生の研究を乗り越えたらもしかすると敬愛が途絶えてしまうのではないかと無意味に懼れてその領域に踏み込めずに居る門下生、みたいなのがテーマのひとつです。それこそ学の虚ですね。

ホラティウスは諷刺だったりおかしな詩を数多く残しており、其の名ずばりの『諷刺詩』という作品があります。一緒にホラ吹きするとたのしそうな人です。

唯名論はこれもノリで入れました。一言でいうと個別を離れて普遍は存しないという立場です。
ロスケリヌス、オッカムなど。

「そんなに群れているなら如何してまた孤住者(隠修士など数表記)なんだね?」みたいなのは群れて生活する修道士を皮肉った語。教会の堕落を嘆いた人などがわりとよく引用していました。
隠修士(モナコスmonachos)はギリシャ語で「一人で住む者」の意なので、語意にそぐわないじゃないか、と痛快に言ってみたわけです。ここではちょっと院生をテーマにもしているので「修士」にも掛けてみました。

間奏(?)のうっすら文字(ごらん、わたしは……)は所変わって近代の、夜の街に生きる女性が歌った詩だったと思いますが、出典が…。どこでしたっけ。学者からしたら下等な人種なのでしょうが、それでも歌う抒情には芯があって不思議とさわやかなものがあるな、切り捨てるのは勿体ないものですね、と思って印象に残ったので入れてみました。ちょっと風が入って良かったなと思います。

ちょこっと文字だけで入れたネタ「頭の上は初雪ならず」と「だれも知らない事に対する、……」も元ネタがあって引用したものです。前者はそのまま、なにも初めてのことじゃない(が大げさに騒ぎ立てる)ことです。後者はやはり古典ギリシャかローマの諷刺に出て来ていたと思います。

最後の言葉はラテン語です。

一番最後のテロス(完)。はギリシア語です。ギリシア文字が出るフォントがあって良かったです。おわり。哲学的に色んな意味もあります。




さっと思い出す所だけ拾いました。
打ち込みはDomino、編集はAudacity、動画編集はAviutlを使い、趣味におかねを掛けられぬ筋のために全部無料の環境で作りました。やってみて楽しかったです。聞き返すとむらしか見当たりません。自分の好みのフィールドをテーマに取れましたので面白かったです。
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